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2016年5月28日土曜日

Arab as it is (素顔のアラブ) 29

今回は、2007年に訪れたイエメンです。アラブという言葉の定義は、アラビア語を母国語とする国を指すのですが、それらの国は中東と北アフリカに位置します。ただ、アラブといっても国々で差異があり、特にイエメンは他の国とは全く異なった顔を持ち、昔からヨーロッパでArabia Felix(幸福のアラビア)と呼ばれています。ずっと前からそこに行きたいと思っていたのですが、いざ訪れてみると、おとぎの国にでも来たような、想像以上に美しく素敵な国でした。イエメンはアラブ諸国の中でも最貧国ですが、独自の文化を守り、人々は自分達のペースで生活しています。そのペースを先進国に乱され、国内の資源も搾取されることから、アルカーイダのような過激な思想が生まれたのではないかと想像します。現在は、他のアラブ諸国と同様に、イスラームのスンニ派とシーア派間で内戦状態となり、他国も関与して大問題になっていますが、2007年当時の素顔のイエメンを何回かに分けて紹介致します。まずは、首都サナアからです。


                            Sana'a, YEMEN
サナアの旧市街は城壁に囲まれており、ここはアラビア語でバーバルヤマンと呼ばれるイエメン門で、その門の上に登ることが可能で、城壁の内部にはギャラリーもある。旧市街にはスーク(市場)が広がり、常に人の熱気で溢れている。


                            Sana'a, YEMEN
イエメンに到着した翌朝、朝食前にホテルの屋上から撮った1枚。ホテルのレストランに入る門扉を、従業員が開けている様子が影絵となっている。私は、旧市街にある18世紀に建造されたホテルに泊まったが、石で作られた階段のステップ高が25cm程もあり、部屋が5階だったので、荷物の上げ下げには体力を消耗した。


                           Sana'a, YEMEN
歩道から一段下がった車道の右側が旧市街になっている。自然の理にかなった都市計画が行われており、大雨が降る雨期には、この車道が川になるという。


                           Sana'a, YEMEN
東京の山谷や大阪の釜ヶ崎のように、建設労働者が早朝に集まる地区があり、労働者はその日の仕事にありつく。


                           Sana'a, YEMEN
新築ビルの外壁掃除を、旧式のゴンドラで行っていたが、見ている方が事故らないかとハラハラする。


                           Sana'a, YEMEN
人間社会は何処でも同じ、親バカな顔をして、可愛い我が子の写真を撮る。


                           Sana'a, YEMEN
その日の仕事が終わり、道端でくつろぐ労働者。


                           Sana'a, YEMEN
旧市街を取り巻く外壁の角にこんなタワーが建っていたが、昔は監視塔として使われたのだろうか。

2016年5月25日水曜日

新羅小壺


胴径13.5cm、高さ11.5cmの新羅小壺ですが、肩に自然釉が掛かり、カセていないとても魅力的な壺です。新羅の壺は数々あれど、景色の良いものは少ないです。口縁にごく小さなホツがあるだけで、コンディション良好、水漏れもありません。暑い日が続くこの5月、紅葉を生けて、気分だけでも涼しさを。

2016年5月18日水曜日

凛とした風景

今日は私好みのイメージとして・・・。モノクロ、無色透明、ミニマル&グッドデザイン、質素、詳細なしに写真で。
以前、質素とは貧困と同意語だなんて書かれた文章を見た覚えがありますが、そうなのでしょうか?



2016年5月11日水曜日

漢代灰陶加彩馬頭俑


長さ17.5cm、高さ14.5cm、中国、漢代の灰陶加彩馬頭俑です。大きな馬の俑を作る場合、頭と胴体を分けて焼くことが多かったので、これは残欠ではなく、独立した頭の部分です。注意して見ましたが、特に気になるダメージや直しはなく、加彩もかなり残っています。ご覧の通り、しっかりとした台が作られ、収納は俑が動かないように仕込み箱です。以前の持ち主が、かなり高額だった時期に購入されたことが窺えます。

2016年5月9日月曜日

映画 『オマールの壁』 at テアトル梅田  5月7日よりロードショー

今日は定休日なので、上記タイトルの映画を観てきました。2005年に『パラダイス・ナウ』でゴールデングローブ賞外国語部門賞やアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされたハニ・アブ・アサド監督による作品で、今回も、カンヌ国際映画祭をはじめ多数の映画祭で絶賛され、2度目のアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされたそうです。イスラエルによるパレスチナ占領で、人権も自由も奪われ、友人や男女関係にも亀裂を生じさせる現実、そして主人公である若者の葛藤を見事に表現した感動作で、映像が終了した後、私を含めほとんどの観客が平常心を取り戻すためか、館内に灯りが付くまで立ち上がれませんでした。お時間ございましたら、是非ご覧下さい。

2016年5月4日水曜日

朽ちた銅造誕生釈迦仏


破れ壺ならぬ破れ誕生仏です。土が付着しているようなので、長年、土中にあったのでしょう。スケルトンのようでもありますが、顔が幼い少女のようで、ダンサーが踊っているようにも見えます。かわいらしい顔と高く上げた右腕はほとんどダメージなく、私は溺愛していて、嫁に出すのが惜しいほどです。いや、嫁ではなく婿ですか。高さ8.5cm、頭部が大きく、8c~9c頃に朝鮮で造られたものだと思います。